誕生日が巡って来た

65歳の誕生日である。

去年の今頃、正確にはもう少し後(6月中旬頃)、1年後の誕生日が迎えられると想像するのは難しかった。

目に焼き付いている内視鏡所見、日増しに強まる嚥下困難、咳、病理所見と造影CT、PET-CT所見。

だが、ほぼ日5年手帳をめくってみると、FM3ライブの記録、「王女アイシュ」観劇の記録、経堂「やま長」を訪ねたことなど淡々と記している。

実務的な事柄も、Dr加藤、土方に伝えた、Dr塚本、新見院長、事務長に伝えた、呼吸器内科全員に周知し事後のことを頼んだ、これでよし。などと記している。

もちろん、家族各々にも自分で告げたことも簡単に記してある。

患者自身から家族に告知、というのも、思えば不思議な形ではあるが。

やはり、肚を括ると、人間冷静になるものか、いややはり、ここは得意の「鈍感力」というものだろう。

まずは1年経過、この1年の周囲の皆さんへの感謝を心に刻み、今夜は家族全員集合である。

さあ、今日は少し早く帰ろう!