イムスリハビリテーションセンター東京葛飾病院での原稿

投稿再開!

IMSグループの季刊誌「くたかけ」の新年号に毎年掲載される、各病院・医療施設の年頭所感とスローガンを、3年分転載します。

 

くたかけ」2024新年号原稿

 

今年のスローガン

We are on the same page

 

新年明けましておめでとうございます。

2023年9月1日院長を拝命いたしました。内科医としての経験を活かしながら、回復期リハビリテーション専門病院での医療に貢献して行きたいと思います。

にわか勉強を始めた回復期リハのあるテキストに「回復期リハ病棟における医療は、チーム医療のロールモデルである」という一文を発見し、我が意を得たり、と感じました今年のスローガンに掲げた We are on the same page”は、盟友白井敬祐君(米国ダートマス大腫瘍内科教授)の講演タイトルからいただいたものです。患者、家族、医療チームメンバーが同じ方向を向いている、という意味で、回復期リハ病棟での「多職種によるチーム医療」にこそ相応しい言葉だと思います。

回復期にやって来て気づいたことの一つに「密が避けられない」ということがあります。リハの現場はもちろん、食事介助、入浴介助、病棟での多職種カンファレンスなど急性期以上に患者、医療者ともに感染のリスクに晒される場面は多いのです。「チーム医療」「院内感染対策・医療安全」を、なにより大切にしたいと思います。そして、多疾患並存の下降期高齢者が増え続ける世にあって、急性期と在宅医療をシームレスに繋ぐ「回復期リハ」の充実を目指します。

 

 

「くたかけ」2025新年号原稿

 

今年のスローガン

感染対策 医療安全 チーム医療

 

新年明けましておめでとうございます。

今年掲げた当院のスローガン「感染対策 医療安全 チーム医療」は、現代医療における三本の柱であり、あらためて唱えるまでもないのかも知れません。

敢えてこれを掲げたのは、なにより医療の質の向上を目指すには、この3つが、それを支える礎であるからにほかなりません。

新型コロナウイルスパンデミックに引き続き、昨年来Mpox(エムポックス)の地域的流行が確認されています。次なるパンデミックへの備えを怠るわけには行きません。日常業務の中に、常に「感染対策」を織り込んでいく必要があります。

多疾患並存の下降期高齢者が患者の大多数を占める回復期リハビリ病棟においては、「医療安全」は、その目的を達成するために必須のものです。

これを支えるのは「患者(及びその家族)参加型チーム医療」であり、そこから生まれるSDMShared Decision Making ; 共同意思決定)であると思います。

回復期病棟では多職種によるチームアプローチが診療とリハビリの主軸です。医師、リハビリ科療法士、看護師、薬剤師、栄養士、MSWなどが参加するカンファレンスが日々行なわれます。この多職種カンファレンスの中でも、常に「感染対策」と「医療安全」を念頭に置いた議論を進めて行きたいと思います。

 

くたかけ2026 原稿 

今年のスローガン

稼働率至上主義を排す」

 

あけましておめでとうございます。

世の中の大半の病院・医療施設が赤字経営に苦しんでいます。

そのご時世、当院は今年3月、病院機能評価を初めて受審します。

機能評価機構のホームページを開くと、「医療の質と安全の向上を目指して」という言葉が掲げられています。そして、その理念として「倫理と自律性を重んじ、医療の質・安全の向上と信頼できる医療の確保に関する事業を行い、国民の健康と福祉の向上に寄与します。」と記されています。

この病院機能評価の理念に叶うべく、医療の質向上と患者安全の向上に努めます。健全経営はもちろん重要ですが、そのために「病床稼働率」確保を至上の命題とするのではなく、「医療の質・患者安全」の飽くなき追求の結果として、充分な稼働率確保と健全経営を享受することを目標とします。機能評価受審は、それを達成するための最も有用なツールであると認識しています。

回復期リハビリテーション医療は、「多職種によるチーム医療」のロールモデル足るべきものである、と言われます。それはまた、患者とその家族参加型チーム医療であり、SDM(Shared decision making;共同意思決定)を大切にするものであるはずです。これを実現するために、職員全員で医療プロフェッショナルとしての「臨床倫理」を育んでいきたいと思います。

 

 

69歳になりました。数え年で祝う、所謂「古希」です。
2018年の誕生日は、ちょうど大患を得て、ほとんど声を失い、嚥下もままならない時期でした。
5年が経ち、今思うことは、特段なことではありませんが、「あと10年ほど、(80歳になる頃まで)働きたい」ということです。

何か、世の中に貢献できることはないか、それで身の程の収入が得られればよし、ということです。

今、かなり大きい規模の組織の中で、急性期医療の只中で働いていますが、このポジションは速やかに後進に譲ります。

組織にとって、自分が在ることの利よりも、在ることによる弊害が勝る(かも知れぬ)、ということは常に意識します。

これからしばらくの時間は、「次の10年、如何に世の中の役に立つ仕事が少しでもできるか、少しずつ体力と脳力の衰えを実感しながらも、働き方をシフトしながら余生を過ごせるか」を模索することになるでしょう。

これが私にとっての、真の「働き方改革」です。

大患から、丸5年生き延びたことに感謝しつつ、古希の感想のようなものを記しました。

3year survivor

昨年(2021年)11月の諸検査でCR(complete response)維持という結果を得て、3year survivorの仲間入りをした。

Chemo(Cisplatinum+Docetaxel+5FU)、続いてFP(5FU+Cisplatinum)Rx(Radiation 60gray)を経てCRに入って丸3年ということだ。

この間、世はコロナ禍に見舞われ、想像だにしなかったSocial distanceの世の中を迎えた。

胸部食道Ca(StageⅣa)の診断を得た2018年からつけ始めた「ほぼ日」5年手帳は、今年2022年で5年目になる。2018年春の嗄声の記録に始まる、日々の記載は短い病状記録だが、貴重なものとなった。

ブログを始めた当初は、「この日々の病状記録、治療の記録は、着実に記していこう」と誓ったものだが、元来のぐうたらと筆不精で、開店休業状態であった。

CR3年を機に、心新たに再開しよう。
Oncologyとウイルス学、ワクチン学の進歩に感謝しつつ。